DV

DVについてのフェミニスト行動派の活動です。

1.年表

2012年

2月
 14日(バレンタインデー) 北京の前門大街で3人の女子大学生(李麦子、熊婧、Waiting)が、血染めのウェディングドレスによるDV反対パフォーマンスアート
6月
 17日 李陽(英語学習法「クレイジー・イングリッシュ」創始者。妻に暴力をふるい続け、離婚裁判でも反省を示さなかった)の南京での講演会場の内外で抗議活動、「李陽ボイコット宣言」配布(数人程度?)。李陽のスタッフが暴力もふるいつつ排除(動画)
 20日 広州のクレイジーイングリッシュの総本部に抗議(10名近い女子大学生)
7月
 初め 山東省棗荘市政府と観光局に対して李陽が観光英語顧問になることに反対する署名・手紙
8月
 10日 北京での李陽とキムの離婚裁判の第3回法廷に、10人ほどの若い女性が1200人余りの署名を届け、裁判所前で歌や踊りでDV反対と李陽が責任を取ることを訴える。
11月
 5日 反DV立法の制定プロセスと内容に民間の参与などを求める全人代宛ての連名の手紙に対する1万人のネット署名求める運動開始:上半身裸の写真で訴える女性たちが続々と現れ、計15名(組)に(中には男性やトランスジェンダーも)。
 25日 武漢市の漢口の江漢区の民政局前で「傷を負った新婦」パフォーマンスアート(樹葉、華さん、王さんという3人の若い女性)(動画)
12月
 2日 5都市の街頭で「傷を負った新婦」パフォーマンスアート(杭州市の武林の繁華街―陳芳と張晴(いずれも仮名、浙江大学社会学系2年)、上海、広州市番禺区の繁華街―鄭楚然・梁小門、西安市の雁塔区育才路の陝西省婦女連合会前―格蕾ら2人の女子大学生と黄文、東莞市の中堂鎮センター前の広場―丸子・小玉・大雁[大学生])
 9日 鄭州市二七広場で「傷を負った新婦」パフォーマンスアート、署名の呼びかけも(王晗・英雯ら3名の若い女性)
 10日 全国13都市(広州・武漢・西安・天津・蘭州・成都・南京・鄭州・北京・太原・重慶・南昌・済南)の23人の女子学生と2人の男子学生が、それぞれの都市の公安局にDVへの対応について情報公開申請(広州―鄭楚然、鄭州―梁小門ら)

2013年

1月
 21日 朱西西(武漢の女子大学生)、梁小門(広州の某大学の法学院の女子学生)、白菲(上海の女子大学生)が代表して、DV防止法に関する署名1万2000筆を全人代法工委と全国婦連に手渡そうとするも果たせず、郵送で提出
 (25日 全国の弁護士が、李彦(長年DV被害の訴えをするも放置されために夫を殺した女性)の死刑執行をストップするよう緊急の訴え)
 28日 肖美麗と清風(いずれもハンドルネーム)、李彦の死刑の執行を停止することを求める女性の権利の観点からの署名200余筆を四川省高級法院に届ける
 29日 李陽の離婚裁判第4回法廷で数人が「傷を負った新婦」のパフォーマンスアート
2月
 3日 8都市(北京・上海・広州・武漢・西安・成都・南寧・杭州など)の法院の前で、「私は次の李彦になりたくない」とのスローガンの傍らで、白い布で蛹のように包まれて横たわってもがくパフォーマンスアート(武漢―鄧小南[仮名]、広州―花木[仮名])
 (3日 北京市朝陽区法院、李陽とキムの離婚裁判について、李陽のDVを認定(慰謝料5万元)、3人の子どもの養育権をキムに与え、キムに1200万元の財産分割という判決を下す。また、キムが申請していた人身安全保護命令も出す。)当日も、李麦子らが「傷を負った新婦」のパフォーマンスアート
11月
 24日 5都市(杭州、鄭州)で、若い女性たちが傷を負ったDV被害者の扮装をして、「安全な家がほしい」と段ボール箱の「家を建てる」パフォーマンスアート
 24日 10人余りの女性が北京の地下鉄で《あなたは女が歌っているのが聞こえるか?(女の歌)》を歌って、女性に対する暴力反対を訴える。
12月
 1日 雲南大学灼華女子協会の3人の女子学生、同大学の近くで「傷を負った新婦」のパフォーマンスアート(発起人:陳秋静)。

2014年

2月
 20日 広州の大学生ら、広州図書購入センターでDV防止法の制定および「親密な関係の暴力」をDV防止法に入れることを訴える「フリーズ・フラッシュモブ」(発起人・翁敏)
11月
 4日 22省の四百人、西安市長安区公安分局、長安郭杜鎮派出所に、恋人間のDVを制止しようとした女性を負傷させた男をすぐに解放した措置に対して抗議する署名提出。
(25日 国務院法制事務局、反家庭内暴力法(草案)発表)
 23日 広東木綿ソーシャルワークサービスセンターと深?清湖学堂の8人の男性がハイヒールで競走、4人が「血染めのウェディングドレス」のパフォーマンスアート(うち1人は男性)
 25日 BCome小組の女子大学生ら、白雪姫やマリリン・モンローが被害にあったかのようなコスプレをして、《あなたは女が歌っているのが聞こえるか?(女の歌)》を歌い、北京地下鉄でDV反対を訴える(動画)
12月
 2日 レズビアングループ「同語」など、反家庭内暴力法に同棲・恋愛・パートナーなどの親密な関係も保護に入れることを求める署名開始
 4日 7都市(北京・広州・深圳・武漢・長沙・泉州・杭州)のボランティア、その土地の婦連と公安局に対して、非婚の同居関係の暴力のデータなどを情報公開申請(発起人―韋洋)。
 10日 深圳の東門歩行街で、1人のソーシャルワーカーが「傷ついた新婦」のパフォーマンスアートで、DV防止立法への関心を持つよう訴える。傍らで障害者でDV事件の当事者である朱さんが宣伝物をまく
 12日 12省30名の女性弁護士、連名で、DV被害を減刑の理由にする規定と長期の被害者の夫殺しには死刑を適用しない規定の導入求める建議の手紙(発起人―李艾)
 15日 「赤ずきん」の扮装をした2人の若い女性が、北京の後海の銀錠橋のそばで、「家族が円満ならば、何事もうまくいく」と書かれた大きな扁額を背中に背負って、石畳に水で字を書いていくパフォーマンスアートをして、家族の中の子どもに対する性暴力が隠蔽されている現状を示す
 14日 李麦子、1213人の連名で、李彦が夫を過失で死亡させた事件について、公正な判決を求める手紙を四川省高級人民法院に送る
 17日 60名のDV被害者が「人身保護裁定の適用範囲を拡大し、執行機関を明確にすることに関する建議の手紙」を国務院法制事務局、公安部に送る
 24日 北京の街頭で、サンタクロースが殴り合うパフォーマンスアートによって、DV防止法が同性間の暴力を視野に入れるよう訴える。

2015年

(7月
 28日国務院常務会議が反DV法の草案を採択)
11月
 24日 北京市朝陽区法院前で、2人の若い女性が、中国中央テレビの柴華北キャスターが妻に対するDVのために、離婚後養育権が妻のものになった子どもを渡さない問題についての調停がおこなわれる日に、「血染めのウェディングドレス」の扮装で、「婚姻は終わったのに、DVは終わらない 元の配偶者によるDVを速やかに法に入れよ」「子どもを奪うことは法を犯すこと 精神的暴力を法に入れるべき」と書いたプラカードを持って、柴に抗議した。2人は、100人近い母親の名前を連ねた「柴華北に子どもの養育権を返すように訴える」と書いた大きな紙(布?)も広げた。
 25日 中国中央テレビ前で、2人の若い女性が柴に抗議しつつ、同テレビが柴に対する管理・監督をするよう訴える。
 25日 北京の地下鉄の車内で《あなたは女が歌っているのが聞こえるか?(女の歌)》を歌い、チラシをまいて、女性に対する暴力反対を訴える。
 25日 中華女子学院のWoMen小組の9人(写真に写っている人数)も、学内で、少数民族の衣装や赤ずきんをまとった被害女性の扮装でDV反対を宣伝した。
12月
 9日 馬戸、中国中央テレビの局長と監察室に宛てて、柴に子どもを返させるよう命じることを求める数十名の母親の署名提出。

2.関係ブログ記事

2011年9月~2012年8月:「クレイジー・イングリッシュの李陽のDVと離婚裁判、フェミニズム運動」(2012/10/17)→2013年2月:「李陽の離婚裁判の判決について」(2013/06/03)
2012年11~12月:「さまざまな都市でDV反対を訴える『傷を負った新婦』パフォーマンスアート」(2012/12/07)
2012年11月~:「DV防止法の制定プロセスと内容に民間の関与など求める1万人署名運動」(2012/12/08)
2013年1月:「DV防止法制定に関する署名1万2000筆に達し、全人代などに提出」(2013/01/31)
2013年1~2月:「DV被害者の夫殺しに対する死刑に反対する中国国内の運動」(2013/02/17)
2014年11~12月:「家庭内暴力防止法の草案発表、草案に対するさまざまな意見と活動」(2014/12/02)
 2014年11月~2015年12月:「中華人民共和国反家庭内暴力法――草案を含めた全訳、草案との対照」(2016-02-02)
2014年12月~2015年12月:「DV防止法をめぐる議論と運動――2015年を中心に――」(2016/02/12)